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ダイレクトボンディングとは?すきっ歯や前歯の治療にも!
もしも虫歯治療を受けなければならなくなった場合、どのような治療方法があるでしょう?
初期虫歯だから経過観察?
型取り不要のプラスチックの詰め物?
型取りしてプラスチックの詰め物?銀歯?セラミック?
虫歯の大きさや噛み合わせ、患者さまの歯に対する思い、治療を行う歯科医師の得意分野などによって選択される治療方法は異なります。
今回は、型取りをせずに詰め物を詰める、ダイレクトボンディングについて解説します♪
〜目次〜
①ダイレクトボンディングの特徴
②保険治療?自費治療?
③ダイレクトボンディングの詳細
④当院のダイレクトボンディングの症例
【ダイレクトボンディングとは?】
・ダイレクトボンディングの特徴
ダイレクトボンディングは、接着技術を応用した接着修復治療の一つです。(簡単にいうと、歯に接着剤を塗って詰め物と歯を接着させて噛めるようにする治療)
合成樹脂とセラミックを組み合わせた材料(コンポジットレジン)を使用し、虫歯を削った部分やすきっ歯に充填して機能性や審美性を回復する治療法です。
この治療法の大きな特徴は、歯を削る範囲を最小限に抑えられるため、大切な天然歯を可能な限り保存できることです。
さらに、ダイレクトボンディングで使用するコンポジットレジンは色の種類が多く、自分の歯に近い自然な色を再現できること、欠けた場合にも再治療が比較的容易であることなどもメリットです。
【保険治療?自費治療?】
虫歯の治療でコンポジットレジンを使用する方法には、保険治療で行うものと自費治療で行うものがあります。
一般的に、自費治療で行うものをダイレクトボンディングと区別されることが多いです。
ダイレクトボンディングは自費治療で行われるため、保険治療のようなルール上の縛りはありません。
そのため、歯科医院それぞれでダイレクトボンディング治療の内容にばらつきがあります。
当院で行うダイレクトボンディングは、保険治療で行うものよりも、
機能性と審美性の回復・改善をとことん追求し、いかに美しく、いかに長持ちさせるか、ということに重点を置いて治療を行っています。
【ダイレクトボンディングの詳細】
ダイレクトボンディングをどのように行うかは、歯科医院それぞれで大きく異なります。
ここでは当院のダイレクトボンディングについて述べていきます。
・使用する材料
使用するのは先述したとおりコンポジットレジンですが、色や透明度など様々なラインナップが各社から販売されています。
当院では強度の高いもの、研磨性の良いもの、歯に負担の少ないものを信頼できるメーカー各社から厳選して使用しています。
また、さまざまなケースに対応できるように、色や透明度のラインナップも豊富に揃えています。
・ダイレクトボンディングの手順
①虫歯の除去
マイクロスコープを使用して、細かい部分まで虫歯の取り残しがないかを確認しながら丁寧に除去していきます。しっかり見ながら削っていくので、不必要な切削を防ぎ、歯の強度の低下をできるだけ防ぐように気をつけています。
虫歯の削り方によっても歯の寿命に影響が出るので慎重に、丁寧に治療を進めていきます。
②接着処理
ダイレクトボンディングは接着修復治療ですので、歯とコンポジットレジンがいかにくっ付いているか(接着しているか)が、治療の成否に大きく関わってきます。
歯面とコンポジットレジンを接着させるための工程が接着処理です。
この接着処理こそが、ダイレクトボンディング治療が長持ちするかどうかの大事なポイントになります。
接着阻害因子(歯に付着した歯垢、唾液や血液、呼気に含まれる水分など)を可能な限り排除し、接着処理の各ステップを丁寧に、確実に行うことが求められます。
当院では接着阻害因子を徹底的に排除してダイレクトボンディングを行うことで、長持ちする治療を追求しています。
ダイレクトボンディングを行う際は、必ずエアフローで歯面の清掃(歯垢の除去)を行い、ラバーダム防湿を行った状態でコンポジットレジンを詰めていきます。(歯の状態によってはラバーダムができない場合がありますが、その際はZooという装置を使用してなるべく湿気を排除しています)
③コンポジットレジンの充填
マイクロスコープを使用しながら、丁寧に、少しずつコンポジットレジンを詰めていきます。
マイクロスコープで細かくチェックしながら治療を行い、適合性の高い、精度の高いダイレクトボンディングを実現します。
④噛み合わせの調整、形態修正、研磨
コンポジットレジンも正しく研磨すれば着色や変色はほぼないです。
(ちゃんと研磨できていないと着色します)
各ステップ、確実に、丁寧に行います。
以上が、ダイレクトボンディングの大まかな手順となります。
虫歯の状態や、患者さんの状態によっては複数回に分けて行うこともあります。
【当院のダイレクトボンディングの症例】
最後に、当院で行ったダイレクトボンディングの症例を供覧して今回のブログを〆たいと思います。
最後まで読んでいただきありがとうございました。
術前
術後
執筆
院長 植村 太一