精密治療
精密治療について
歯科の治療は非常に細かく繊細です。虫歯の治療では悪い部分を除去しながら健康な部位を極力残す必要がありますし、詰め物・被せ物は元の歯の境い目を無くす(適合を良くする)ために、精密さが求められます。当院はマイクロスコープ(歯科用顕微鏡)を使うことで、精密で精度の高い治療を提供しています。
精密治療に欠かせないマイクロスコープ
マイクロスコープは治療対象部位を数十倍に拡大できる設備です。照明機能もあり、暗くて見えにくいお口の中でも精密な治療ができます。マイクロスコープを使用することで、過去には抜歯を選択していたような症例でも歯を残せるケースが増えています。
01 視野を広げてより精密な治療を可能にする
マイクロスコープは視野を肉眼の約21倍まで拡大することが可能です。そのため、歯を削る量を抑えながらしっかり虫歯治療ができますし、取り残しを防ぐことで再発のリスクを低減することができます。
02 治療の記録を残せる
マイクロスコープは、リアルタイムで視野を拡大して治療の精度を上げるだけでなく、治療映像の録画ができるメリットも持っています。
こちらの動画は一件、見た目は問題ありませんが、詰め物を外すと虫歯が中で進行しています。 治療を記録に残すことで、治療の前後の状態を見比べることができ、治療の進行状況や現在の状態をしっかりと把握することができます。
03 治療後に映像を確認・説明が可能
マイクロスコープの治療映像を保存すれば、患者様にお口の状態や治療内容の説明をすることにも役立ちます。口頭では説明や理解が難しい内容でも、実際に見ていただくことで理解と納得は大きく高まります。
MICROSCOPE マイクロスコープを使用して行う治療
虫歯が歯髄(神経)まで到達してしまった方
歯髄保存療法
「歯髄」とは、歯の血管や神経を含む組織の総称です。虫歯が進行して歯髄に達した場合、過去には歯髄を除去する「抜髄」を行うことが一般的でした。しかし、歯髄を取るとその歯はもろくなるので、近年はできるだけ残す動きが高まっています。当院ではMTAセメントなどの薬剤やマイクロスコープを使うことで、極力歯髄を保存する治療を行っています。
歯髄の有無は歯の健康寿命に関わります
歯髄には歯に栄養分を送る機能がありますし、神経があることで「痛み」という危険信号を発してくれます。また、何らかのトラブルに際して免疫細胞を活性化させるなど、歯の健康寿命を維持することに貢献しています。
そのため、歯髄があるか無いかが歯の健康寿命に直接的に関わってくるのです。
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歯髄がある歯
- 栄養補給が継続されるので歯がきれいなまま強度を維持できます
- 痛みを感じる機能があるので虫歯の進行を知らせる役割を果たします
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歯髄がない歯
- 歯を構成する象牙質に栄養補給されなくなるので歯がもろくなります
- 痛みを感じる機能がなくなるので、虫歯の進行に気づきにくくなります
歯髄保存療法の治療法
MTAセメントを使用
「MTAセメント」は、殺菌作用が高く、歯髄を封入することに役立つ素材です。そのため、歯髄への処置を行った後に再感染が起こることを防いでくれます。このような特徴からMTAセメントを使うことで歯髄保存療法の成功率が高まります。
Meritメリット
- 神経を保存できるため、歯への栄養が滞りません
- 神経を抜かないため、歯の寿命が短くなりません
- 殺菌効果があるため、再感染のリスクを下げられます
Demeritデメリット
- 自費診療になるため、保険診療に比べ費用がかかります
- 症例によっては適用できない可能性があります
- 歯に生活反応が無いと診断された場合、神経を抜く治療が必要になります
- 料金
- ¥27,500
- 治療期間
- 一週間~1ヵ月程度
- 治療回数
- 1回
※費用、期間、回数は症状により変動いたします
※経過観察後、詰め物・被せ物の治療を行います
歯髄保存療法の治療法
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抜髄(神経をとる)治療が必要になってしまった方
根管治療
歯には、中心部から歯の根に向かって伸びている「根管」という組織があります。根管は、名称の通りパイプ状で、神経や血管を包んでいます。虫歯が進行して神経を抜いた場合は根管内部にも感染が起こっているので、歯を健全に保存するために根管内を清掃する必要があります。これが「根管治療」です。
マイクロスコープで視野を拡大し成功率を上げる
根管は非常に細く形状が複雑なので、内部を肉眼で見ることはできません。しかし、根管内の感染除去がしっかりできないと、炎症や痛みが再発して歯を失うリスクが高まります。当院はマイクロスコープを使い、根管内を肉眼で見ながら治療を行うことで治療の精度を高め、根管内の感染物質を一掃することに努めています。
マイクロスコープを使用した根管治療の注意点
- マイクロスコープを使用した根管治療は、成功率を高めるための一つの手段です。全ての症例で抜歯を回避できるわけではありません。
- 成功率を高めるためにマイクロスコープを使用しますが、100%の成功を保証するものではありません。
精密根管治療の症例紹介
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再感染を防ぐための被せ物・詰め物・接着治療
接着・修復治療
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ダイレクトボンディング
歯を削った部分にハイブリッドセラミックというペースト状の素材を盛り付けて、形を整える治療方法です。色合いを自然に仕上げることができるので外観的に美しく、型取りをして詰め物を作るより早く治療を完了できます。当院ではマイクロスコープを使用するとともに、健康な歯をなるべく削らないよう努めています。
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セラミックの接着治療
セラミックの詰め物・被せ物を装着する際に、元の歯との間にすき間ができてしまうと、虫歯菌が侵入して症状が再発するリスクが高まります。当院では、精密に歯を削ることや接着の際の工程を大切にしています。
精密治療に欠かせないラバーダム
ラバーダムは治療に使用するゴムシートです。ラバーダムを使用し、治療対象となる歯以外をゴムで覆うことで、無菌状態にし、防湿状態をつくります。
根管治療や歯髄保存療法では再感染のリスクを低減する為、無菌の状態を作ることはとても重要です。
ダイレクトボンディングなどの接着治療、詰め物や被せ物を装着するセラミック治療においても、細菌やだ液が付着しないこと、防湿状態を作ることは、質の高い治療を行う上で必要不可欠です。