審美歯科
審美歯科について
審美歯科は、見た目の美しさを追求しながらお口全体の機能面、健康を実現する総合的な歯科治療です。セラミックなどの優れた素材を使うことで、その部位は十分に美しくできますが、お口のトータル的な美しさを提供するために、噛み合わせや歯並びにも細かく気を配ります。お口の健康があってこそ、美しさを維持することができるからです。

IMPORTANCE 接着・適合の重要性
審美歯科の治療においては、接着・適合性の高さがとても重要です。
適合性とは被せ物がどのくらいピッタリ合っているかです。
詰め物・被せ物を装着する際、元の歯の削り具合と製作した詰め物・被せ物がしっかりフィットしていないと、すき間が生じて細菌が侵入し、虫歯再発のリスクが高まります。そのためにも丁寧に歯を削ることや、注意深く型取りをすることなどが欠かせません。また、接着に使用するセメントのスペースを踏まえることも重要です。
質の高い丁寧な治療で適合性を高めることが、再治療のリスクを軽減し、歯周病などの予防に繋がります。
適合が悪く歯茎が腫れてしまった症例
審美歯科ページ症例

Before

After
主訴 | 前歯を綺麗にしたい |
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診断名 | 不適合修復物、う蝕、歯肉炎 |
年齢・性別 | 22歳・女性 |
治療期間・回数 | 3回 |
治療方法 | CRによるダイレクトベニア |
費用 | ¥88,000×4本 |
デメリット・注意点 | 噛み合わせの状態によっては欠ける場合があります。 ナイトガードの使用をおすすめします。 |
備考 | 古い詰め物が合ってない(適合が悪い)ため、歯肉炎になっている状態でした。詰め物の精度が悪く、フロスも通らない状態なので、どんなに頑張って磨いても歯肉炎が治ることはありません。 治療は患者様と相談の上、3回に分けました。小分けにした方が歯の形もしっかり作れますし、色がちゃんと合っているのか確認もできます。 3回目の治療時に最終の仕上げ・研磨を行いました。 治療前と治療後の歯肉の状態が違うのがお分かり頂けると思います。 適合の良い詰め物・被せ物=清掃しやすい環境に整っているので、虫歯や歯周病の予防にも繋がり、結果的に歯が長持ちすることにも繋がります。 |
当院のこだわり
精密で美しい仕上がりを可能にするマイクロスコープ

虫歯などの治療にマイクロスコープを使えば、肉眼では見ることができないレベルまで患部を把握できるので、治療の精度が大きく向上します。治療の精度が上がれば、詰め物・被せ物のフィット感が高まりますし、耐久性も向上することができます。
ダイレクトボンディング
虫歯を取り除いた後、そのままでは歯には穴が開いたままとなりますので、詰め物を入れることで、噛める状態、清掃しやすい状態に歯を修復します。
詰め物の種類としては、プラスチックを用いたもの、金属を用いたもの、セラミックを用いたものがあります。プラスチック(コンポジットレジン)を使用した治療法を、CR修復(コンポジットレジン修復)といいます。
ダイレクトボンディングはCR修復同様、コンポジットレジンを使用した治療法ですが、コンポジットレジンを何層にも重ね、より見た目が美しく、適合性の高い治療方法です。保険治療で行われるCR修復よりも適応範囲が広くなります。
- 料金
- ¥38,500~¥88,000
- 治療期間
- 1日~1週間程度
- 治療回数
- 1回~2回
※費用、期間、回数は症状により変動いたします
ダイレクトボンディングのメリット・デメリット
Meritメリット
- 治療期間が短い
- 接着強度が高い(型取りして詰める場合と比べて)
- 健康な歯を削る量が少ない
- 限度はあるが、欠けたりした場合に同じ材料で修理が可能な唯一の治療法である
- 一般的な保険治療で行われるCR修復よりも、良好な適合が得られ、自然感が高く、変色も起きにくい
Demeritデメリット
- 自費診療の為、保険診療より費用がかかる
- 高いクオリティーを得るには技術を要する
- 一回あたりの治療時間が長くなる
- 大きすぎる虫歯には、強度や歯の構造上、適応の対象外となる場合がある
- 噛み合わせの状態によっては部分的に欠けることがある。
- 食いしばりや歯ぎしりが強い場合は特に、摩耗が生じることがある。
ダイレクトボンディングの症例紹介
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セラミック治療

「銀歯が目立ってしまうため、歯を白くしたい」という方は多いのではないでしょうか。特に、セラミックの歯は色やツヤが天然歯に近いため、前歯のような審美性が求められる治療に適しています。
しかし、セラミックのメリットは見た目だけではありません。セラミックには他の材料にはない、さまざまメリットがあることから、最近はセラミックを選ぶ人が増えています。
保険診療と自費診療の違い
治療にかけられる時間・設備

保険診療はリーズナブルなので、多くの方にご利用いただいています。しかし、「最低限の機能」のみを回復するのが保険の基本的な考え方です。そのため、治療時に金属が目立ってしまったり、機能面に違和感を覚えたりすることがあります。一方で自費診療の場合は審美面・機能面ともに患者様のニーズを徹底的に追求可能です。
使用できる素材
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保険診療
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金属の被せ物
金属を用いた被せ物では、金銀パラジウム合金が主に使われています。
銅やパラジウムなど、一部の金属にアレルギー反応を起こす人は、金銀パラジウム合金で作られた銀歯を入れた場合、アレルギー症状が起きる可能性があります。 -
プラスチックの被せ物
プラスチックを用いた被せ物では、最近はCAD/CAM冠(レジン)が主に使われています。
金属より自然ですが、強度が低いです。
※CAD/CAM冠の使用条件を満たしている場合に限る
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金属の被せ物
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自費診療
患者様のご希望に沿って、より適切な素材が選択できます。
例えば、セラミックは経年劣化が起こりにくく、ほとんど変色が見られないのが特徴です。プラーク(細菌)の付着が少ないため、虫歯、歯周病、口臭の予防効果も期待できます。
また、体への影響がほとんどなく(生体親和性が高い)、アレルギーの報告もないため、不安のない材料と言えるでしょう。
当院で取り扱っているセラミック素材
ラミネートべニア
ラミネートベニアは歯の表層を薄く削り、付け爪のようにセラミックを接着する治療です。
最大の特徴は、歯の色を綺麗にしたい、歯の形を改善したい、という場合に歯を削る量を抑えて行えることです。
主に前歯の審美治療に効果を発揮し、“すきっ歯”の改善など、歯の形を部分的に整えるのにも適しています。
Meritメリット
- 歯を削る量が少なく済む
- 天然歯のような色、透明感を再現でき、見た目が美しい
- 経年劣化がほとんどない
- 歯肉の変色がない
Demeritデメリット
- 保険適用外の自費診療
- 噛み合わせの状態によっては、欠けたり外れる可能性がある
- 元々の歯の色の影響を受ける(ホワイトニングの併用を考慮する場合がある)
- 料金
- ¥176,000 ※型どり込み
- 治療期間
- 1ヵ月程度
- 治療回数
- 1回~2回
※費用、期間、回数は症状により変動いたします
オールセラミックフルクラウン(全部被覆冠)
オールセラミックフルクラウンは、歯を360°全体を根元まで削り、セラミックのみで作られた冠を被せる治療です。主に歯の残存量が少ない場合に用いられます。
他の材料と違い、透明感が高く審美性に非常に優れています。
Meritメリット
- 対応できる範囲が広い
- 天然歯のような色、透明感を再現でき、見た目が美しい
- 経年劣化がほとんどない
- 歯肉の変色がない
- 強度が高い
Demeritデメリット
- 保険適用外の自費診療
- 歯を削る量が多くなる
- 一部欠ける場合がある
- 料金
- 前歯:¥176,000 / 臼歯:¥154,000 ※土台~型どりまで込み
- 治療期間
- 前歯:1ヵ月程度 / 臼歯:2週間程度
- 治療回数
- 前歯:1回~2回 / 臼歯:2回
※費用、期間、回数は症状により変動いたします
オールセラミックパーシャルクラウン(部分被覆冠)
虫歯が大きい場合や、歯に亀裂が入っている場合など、ダイレクトボンディングの適応範囲外の場合に推奨される治療です。
残存歯質の量によってバリエーションがさまざまであり(アンレー、オーバーレイなど)、フルクラウンより歯を削る量が少ないのが特徴ですが、フルクラウンより削り方が複雑であるため、高い精度を得るには、歯科医師・歯科技工士双方の技術力がより求められます。
Meritメリット
- 歯を削る量がフルクラウンよりかなり少ない
- 天然歯のような色、透明感を再現でき、見た目が美しい
- 経年劣化がほとんどない
- 歯肉の変色がない
- 強度が高い
Demeritデメリット
- 保険適用外の自費診療
- 高い精度を得るには技術を要する
- 一部欠けたり、外れる可能性がある
- 料金
- ¥88,000~¥132,000 ※虫歯治療~型どりまで込み
- 治療期間
- 2週間程度
- 治療回数
- 2回~3回
※費用、期間、回数は症状により変動いたします
自費のセラミック治療の手順
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Step01仮歯の状態
虫歯の治療が終わり、仮の歯(仮歯)が入っている状態です。まず、補綴物を支えるための支台歯の治療から行います。
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Step02歯垢の染め出し
被せ物装着の前に支台歯の歯石・歯垢の除去を行います。しっかりと歯垢の除去を行うことで、被せ物装着後、歯が長持ちすることに繋がります。
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Step03エアフロー・クリーナーを用いて清掃
染め出された箇所をエアフローで清掃します。エアフローで清掃後は、更にクリーナーで徹底して歯を綺麗にします。
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Step03サンドブラスト処理・酸処理・シランカップリング処理
補綴物と支台歯をより接着させるために必要な処理です。補綴物を装着後、すぐに取れてしまった、という経験がある方もいるのではないでしょうか?これらの処理を行うことで、密接な接着を行うことができます。
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Step03補綴物の清掃・補綴物のサンドブラスト処理
装着前の補綴物を清掃します。支台歯の清掃も重要ですが、装着する補綴物も綺麗な状態でなければ、接着の妨げとなってしまいます。
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Step03接着剤の塗布
これらの処理が終わったら、接着を行う為の接着剤を塗布し、補綴物の接着を行います。
自費診療では、このようにしっかりと時間をかけて処置を行うことが可能です。補綴物の違いだけではなく、装着までの処置もその後の歯の予後を左右します。
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